足場工事に必要な資格は?種類と取り方を元人事が解説

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著者:ゲンバ侍|建設業界人事歴12年・累計採用500名以上


「足場屋に転職したいけど、資格がないと無理ですか?」

これ、よく聞かれます。答えから言います。

入社前に資格は必要ありません。

ただし、資格を取るかどうかで年収が変わります。どの資格が必要で、いつ・どうやって取るのか。採用担当として500人以上を採用してきた立場から、全部まとめます。


入社前に資格はいらない【理由を説明します】

足場工事の現場に入るために、入社前から取得が必要な資格はありません。

なぜなら、足場の専門資格である「足場の組立て等作業主任者」は、実務経験3年以上がないと受験できないからです。未経験で入社した時点では、そもそも取得できない。

未経験者は入社後に現場で技術を身につけながら、段階的に資格を取っていくのが正しいルートです。


足場屋が取るべき資格一覧

①足場の組立て等特別教育【入社後すぐ】

項目内容
取得時期入社直後(数日以内)
費用会社負担が一般的
期間2日間(学科+実技)
内容足場の基礎知識・安全作業の基本

これは資格というより安全教育の修了証です。高さ2m以上の足場作業をするために法律で義務付けられています。入社したらほぼ全員が受けます。会社が手配してくれるので、自分で動く必要はありません。


②玉掛け技能講習【入社後3〜6ヶ月】

項目内容
取得時期入社後3〜6ヶ月目安
費用20,000〜30,000円(会社負担が多い)
期間3日間
内容クレーンで資材を吊り上げる際の合図・ワイヤー掛け

足場の資材はクレーンで吊り上げて搬入することが多く、玉掛け(ワイヤーを資材に掛ける作業)ができないと現場の幅が大きく狭まります。

取得すると日給が上がる会社が多く、実用性が高いため早めに取っておくべき資格です。


③小型移動式クレーン運転技能講習【入社後6ヶ月〜1年】

項目内容
取得時期入社後6ヶ月〜1年
費用40,000〜60,000円(会社負担が多い)
期間4〜5日間
内容吊上げ荷重5t未満のクレーン操作

クレーンを「掛ける側」だけでなく「操作する側」になれる資格です。玉掛けとセットで持っていると現場での活躍の幅が大きく広がります。


④高所作業車運転技能講習【入社後6ヶ月〜1年】

項目内容
取得時期入社後6ヶ月〜1年
費用30,000〜50,000円(会社負担が多い)
期間3〜4日間
内容バケット式の高所作業車の操作

足場を使わずに高所作業できる車両の操作資格。現場によっては足場の代わりに使うケースもあり、持っていると重宝されます。


⑤足場の組立て等作業主任者【実務3年後】

項目内容
取得時期実務経験3年以上が必要
費用15,000〜25,000円(会社負担が多い)
期間2日間(学科)
内容足場の組立て・解体・変更の作業を指揮・監督する資格

足場職人のキャリアの分岐点となる資格です。

この資格を持っていないと、法律上「足場の組立て・解体作業の指揮」ができません。つまり、職長になるためには必須。年収を大きく上げるためにも、実務3年が経ったら最優先で取得すべき資格です。

取得すると日給が2,000〜5,000円上がる会社が多いです。


⑥とび技能士【キャリアアップに】

項目内容
取得時期3級:実務経験なし、2級:2年以上、1級:7年以上
費用受験料18,000〜19,000円程度
期間学科+実技試験
内容国家資格。鳶・足場の技術を証明する

国家資格なので転職時に評価されます。ただし現場での即戦力という意味では前述の技能講習の方が優先度が高く、とび技能士はキャリアアップの証明として取るイメージです。


資格取得にかかる費用は誰が払う?

まともな会社であれば、会社が全額負担します。

特に入社後に取る「足場特別教育・玉掛け・クレーン・高所作業車」は、会社が費用を払って講習に送り込むケースがほとんどです。

注意が必要なパターン:

  • 「資格取得費用は自己負担」と言われる会社
  • 「退職したら資格費用を返還してもらう」という契約を求める会社

前者は論外ですが、後者も問題です。返還義務がある契約は労働基準法違反にあたる可能性があります。求人や面接で確認しておいてください。


資格取得のロードマップ【未経験から職長まで】

入社直後
└─ 足場の組立て等特別教育(会社が手配)

3〜6ヶ月
└─ 玉掛け技能講習

6ヶ月〜1年
├─ 小型移動式クレーン運転技能講習
└─ 高所作業車運転技能講習

実務3年以上
└─ 足場の組立て等作業主任者 ← ここで職長への道が開ける

5〜7年
└─ とび技能士2級〜1級(キャリアアップ・独立準備)

このルートを歩めば、7〜10年で一人前の職長として月収40〜50万円以上を目指せます。


会社を選ぶ時に確認すること

資格の観点から会社を選ぶ時のチェックポイントです。

確認すべき3点:

  1. 資格取得費用は会社負担か? → 自己負担の会社は避ける
  2. 資格取得後に手当が付くか? → 「玉掛け手当○○円」などの記載があるか
  3. 資格取得のサポートがあるか? → 講習への参加・勉強時間の確保をしてくれるか

面接で「入社後にどんな資格が取れますか?」と聞いてみてください。しっかり答えてくれる会社は、育成に力を入れている証拠です。


まとめ:資格は入社後に取れる。まず会社に入ることが先決

改めて整理します。

  • 入社前に資格は不要
  • 入社後に段階的に会社負担で取得できる
  • 玉掛け・クレーン・高所作業車は早めに取ると年収アップに直結
  • 実務3年後に「足場の組立て等作業主任者」を取ることが職長への近道
  • 資格費用を自己負担させる会社は要注意

未経験から足場屋を目指すなら、まずは資格取得をサポートしてくれる会社を探すことが最初のステップです。

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よくある質問

Q. 足場の資格は他の業種でも使えますか? A. 玉掛け・クレーン・高所作業車は建設業全般で使えます。転職の際にも評価されます。

Q. 資格がないと現場に入れませんか? A. 入社直後は「足場の組立て等特別教育」を受ければ現場に入れます。入社前から取得が必要な資格はありません。

Q. 資格取得にどのくらいの時間がかかりますか? A. 各講習は2〜5日間で完了します。仕事をしながら取得できる設計になっています。

Q. 独立するために必要な資格は何ですか? A. 「足場の組立て等作業主任者」は必須です。加えて「とび技能士」を持っていると信頼性が上がります。


著者プロフィール

ゲンバ侍

建設業界の人事担当として12年。足場・鳶・塗装・土木など複数職種で累計500名以上の採用に関わる。「採用する側が正直に書けば、ミスマッチは減る」という信念でこのブログを運営。現在も現役で建設会社に勤務。

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